2014年9月の読書メーター

2014年9月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:4043ページ
ナイス数:106ナイス

翔ぶが如く〈6〉 (文春文庫)翔ぶが如く〈6〉 (文春文庫)感想
台湾撤兵以後の士族の反乱気分を政府は抑えかね、まず熊本で明治九年、神風連ノ乱が起こる。後、前原一誠も乱を起こす。西欧仕込みの川路利良密偵の策が功を成す。西郷はまだ立たず。。。この巻は、主に前原一誠の近辺と神風連ノ乱が語られる。どちらも、ずさんな計画の為、すぐ新政府に鎮圧される。教養人達が、乱を起こさざるを得なくなる状況や、西南の役に行くまでの各国の状況がよくわかった。有名な児玉源太郎(20代前半、若っ!)登場。
読了日:9月28日 著者:司馬遼太郎
翔ぶが如く〈5〉 (文春文庫)翔ぶが如く〈5〉 (文春文庫)感想
明治七年、大久保利通は清国へ行き、賠償金50万両を勝ち獲る平和的解決をする。宮崎八郎を通して自由民権運動が語られる。。。やっと半分まできた。5巻を読むの、時間かかった。台湾出兵の後始末をする大久保の、50日も費やした、李鴻章を無視した交渉の様子が読み応えあった。また、大久保や薩長閥への不満が自由民権運動となる過程が描かれ、この時代の政治の難しさがよくわかった。
読了日:9月24日 著者:司馬遼太郎
翔ぶが如く〈4〉 (文春文庫)翔ぶが如く〈4〉 (文春文庫)感想
明治七年、官を辞した、もとの司法卿・江藤新平佐賀の乱を起こす。大久保は、乱を鎮圧し江藤をさらし首に。その後、大久保・西郷従道たちは征韓論を否定して半年もたたない内に征台論(台湾に出兵)を実行するという暴挙に。。。江藤に頼まれるが、佐賀の乱に乗じて兵を挙げなかった西郷。だが、この乱がきっかけで政府軍はより訓練される。また西郷は、薩摩士族たちの不満制圧のために、私学校を設立。大久保・西郷弟も、台湾に出兵。日本も清もこの時期、西洋人(英米たち)に翻弄されている様子が伺える。
読了日:9月18日 著者:司馬遼太郎
翔ぶが如く〈3〉 (文春文庫)翔ぶが如く〈3〉 (文春文庫)
読了日:9月15日 著者:司馬遼太郎
翔ぶが如く〈3〉 (文春文庫)翔ぶが如く〈3〉 (文春文庫)感想
征韓論は、西郷の勝ちに見えたが、もう一日結論を待てと言う三条が病気に。後を託された岩倉。岩倉は西郷・桐野達4人の参議に詰め寄られたが、耐えた。「わしの両目の黒いうちはそうはさせんぞ」。下野していく西郷、後を追う薩摩系の士官達。。。大久保は西郷に比べ人気がないそうだが、政府の将来の計画を、私欲なく行動していく大久保。つい応援してしまう。多数辞任する中で残った大物は大久保と木戸のみ。そんな時に、薩摩系だが、ヨーロッパ留学でポリスの勉強をし、強い信念を貫こうと留まる川路が印象に残る。黒田の酒乱は残念。
読了日:9月15日 著者:司馬遼太郎
翔ぶが如く〈2〉 (文春文庫)翔ぶが如く〈2〉 (文春文庫)感想
新政府の両袖である西郷・大久保が征韓論をめぐり対立。西郷=征韓論派、大久保=反征韓論派。2人をとりまく政治家・軍人たち。。知人は、西郷従道(西郷弟)と大久保のファンだが、この巻で2人の人物説明があり納得。確かに幕末時代とは代わり、思想家になっている西郷より、新政府の状況がわかって行動しようとしている大久保や弟の方が説得力がある。が、西郷が何故征韓論にこだわるかもよくわかった(対ロシア)。ゆれる公卿出身の三条、岩倉ってなぁ・・。大村の後を継ぐ山県にもがっかり。大村が生きていたらなぁ。3巻へ。
読了日:9月13日 著者:司馬遼太郎
翔ぶが如く〈1〉 (文春文庫)翔ぶが如く〈1〉 (文春文庫)感想
明治維新。新政府は、絶えず分裂の危機を孕んでいた。明治六年、西郷隆盛は「征韓論」を主唱。。。戊辰戦争後まで「花神」で読んだので、その続きから始まる。登場人物は木戸孝允西郷隆盛大久保利通の「維新の三傑」外に 、川路利良大久保利通桐野利秋など、多くの有名人が登場。竜馬は西郷を釣鐘に例え「小さく叩けば小さく響き、大きく叩けば大きく響く」と勝に語ったという。勝は「評される人も評される人。評する人も評する人」と言った。作者が色んな事柄を調べ、西郷という人を語る。不思議な人だったんだなぁと感じる。先長し・・
読了日:9月11日 著者:司馬遼太郎
花神 (下巻) (新潮文庫)花神 (下巻) (新潮文庫)感想
完結巻。戊辰戦争鳥羽・伏見の戦い江戸城無血開城後、上野戦争、東北戦争など)新政府軍と旧幕府勢力の戦いの話。上野戦争(対彰義隊)では、大村益次郎(蔵六)は佐賀藩が製造した新兵器・アームストロング砲を活用、新政府軍を圧勝させる。後、京都で海江田?に暗殺される。遺言は、後に起こる西南戦争の予想し、準備をさせる仕事だった。。。42歳〜45歳の3年間、桂に見出され、表舞台に立ち、合理的方法で次々と戦争を勝たせる経過、イネとの恋愛、有名人のエピソードなど面白かった。蔵六が亡くなり話が終わり、置いてかれた気が・・。
読了日:9月8日 著者:司馬遼太郎
花神 (中) (新潮文庫)花神 (中) (新潮文庫)感想
蛤御門ノ変・四カ国連合艦隊に敗れ、壊滅寸前の長州に再び幕軍が迫る。桂の推挙で軍務大臣に抜擢された蔵六。名を「大村益次郎」と変え、百姓兵に新式銃を持たせ指揮をとる。。。百姓→医者→蘭学の教授・翻訳家→軍務大臣と次々転身する蔵六。変人だが生真面目な人柄で(「火吹き達磨」と言われる)好感が持てる蔵六。幕軍に対し、長州軍の指揮をとる時など(四境戦争、石洲口の下りあたりは)応援しながらノンストップで読み進んだ。合理的な戦争の仕方や敵の農民にも優しい蔵六に胸がすく思いがした。面白い。
読了日:9月6日 著者:司馬遼太郎
花神〈上〉 (新潮文庫)花神〈上〉 (新潮文庫)感想
周防の村医から一転して討幕軍の総司令官となる、日本の近代兵制の創始者大村益次郎の物語。オランダおいねで有名なイネの話も。。。「竜馬がゆく」を読んでなじみの、桂・高杉・吉田など、また同じ緒方洪庵適塾での福沢諭吉などそうそうたるメンバーが沢山登場。歴史ものだから行く方向はとわかっていながらも、そんなことがあったのか?とか、なぜそうなる?、日本人とは?などが、司馬氏特有の文章で綴られる。少し地味かなと思える主人公・村田蔵六がどういう道を通って変わっていくのか、わくわくする。
読了日:9月3日 著者:司馬遼太郎

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