海外SF「第六ポンプ」パオロ・バチガルピ 2012年

第六ポンプ (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

第六ポンプ (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)

内容(アマゾン
化学物質の摂取過剰のため、出生率の低下と痴呆化が進行したニューヨーク。市の下水ポンプ施設の職員である主人公の視点から、あり得べき近未来社会を描いたローカス賞受賞の表題作。石油資源が枯渇し、穀物と筋肉がエネルギー源となっているアメリカを舞台に、『ねじまき少女』と同設定で描くスタージョン記念賞受賞作「カロリーマン」。身体を楽器のフルートのように改変された二人の少女を描く「フルーテッド・ガールズ」ほか、本邦初訳5篇を含む全10篇を収録。ヒューゴー賞ネビュラ賞ローカス賞受賞の『ねじまき少女』で一躍SF界の寵児となった著者の第一短篇集。

ポケットの中の法
フルーテッド・ガールズ
砂と灰の人々
パショ
カロリーマン
タマリスク・ハンター
ポップ隊
イエローカードマン
やわらかく
第六ポンプ

ちょいコメ
近所の図書館は、なかなか翻訳小説の新刊を買ってくれない。が、この作品は新刊コーナーにあった!ラッキー!
同作者の「ねじまき少女」が先かな?と思ったが、読メの方がこちらから読んでも大丈夫と教えて下さったので、早速。
翻訳ものは人気ないのかな?

どの作品も未来の話。深刻な人口・環境問題で、イヤになる背景。
そんな背景で、主人公たちは生きている。いろんな事が起こり、それによって考えが変化していく。
そんな過程が興味深く読める。

全ての作品が傑作。そんな中で私は「ポケットの中の法」と表題作が印象に残った。
「ポケットの中の法」の少年。今後どのように生きていくのだろうか?
「第六ポンプ」知能低下した社会では、こんなことが起こるのか・・と怖かった作品。