海外小説「閉じられた環」下 ロバート・ゴダード 

閉じられた環〈下〉 (講談社文庫)

閉じられた環〈下〉 (講談社文庫)

内容(アマゾン
ダイアナの父、辣腕で鳴らすチャーンウッドは、我々の企みをすべてお見通しだった。破格の手切れ金を提示されたガイは、マックスの許可も得ず頷いてしまう。それが、思いもかけぬ殺人劇の発端になろうとは!やがて、船上の恋の結末は周囲の人々の運命を翻弄してゆく。
二転、三転、四転!待ちうける、罠また罠
美女ダイアナの父に隠されていた恐るべき秘密。人生のめくるめく環(わ)をめぐるミステリー・ロマン!

ちょいコメ
何を書いたらいいんだろう〜〜と思い悩む作品。
最初は、「詐欺師ガイの次の仕事は」という軽い出だしで始まったのだが、なんという展開。。
ガイが何度も罠に嵌り状況が何転もするうち、読んでる私もガイと一緒にヴェニスや知らない町で奮闘しているのに気づく。
そして、最期の最期まで「いったいどうなるの?」と読まされてしまった。
ガイもマックスも登場人物全員が傷を持つことになった「あの戦争」とは?
物語が終わった時には、訳者あとがきにも記されているように、
「はるかな道を歩いたはずが、気がつけば、もといた場所に立っている」
まさにそんな物語。

ロバート・ゴダードは、「千尋の闇」でブレイクした作家さん。他にも
「リオノーラの肖像」「闇に浮かぶ絵」「蒼穹のかなたへ」「さよならは言わないで」などなど、
ランキングに上がった有名な作品がズラリとある。
お薦めしてくれた知人によると、「ジャンル分けできない作家さん」らしい。
他の作品を読んでみたいな。
1番興味をひかれるのは「悠久の窓」だけど、近所の図書館には置いてなくて涙。。

千尋の闇〈上〉 (創元推理文庫)

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封印された系譜(上) (講談社文庫)

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